2019年に再び火災で焼失した首里城。

歴史を重ねるごとに何度も蘇ってきたこの沖縄のシンボルは、現在、再建プロジェクトが進行中です。

この記事では、首里城再建の概要や使用する瓦について、
それから現場の様子をデジタル技術で楽しめる新しい取り組みについて、ご紹介します。

歴史的建造物の保存とその魅力を通して、瓦や屋根の理解を深め、屋根により興味を持っていただけたらと思います。

１．首里城について

1-1. 首里城がまたも焼失した原因とは？

2019年10月、沖縄のシンボルである『首里城』の正殿が火災で焼失し、
日本全体に大きな衝撃を与えました。

出火は電気系統が集中していた正殿北東側と見られていますが、原因は未だ不明です。

首里城はこれまでに1453年、1660年、1709年、そして1945年の4回も焼失し、
そのたびに再建されてきました。

2019年の火災で5回目の焼失となり、ほんとに誰もが予想していなかった出来事でしたね。

 

1-2. 首里城再建プロジェクト：瓦葺き工事がスタート！

首里城の再建プロジェクトは2022年11月からスタートし、
2023年7月15日には沖縄赤瓦を使用した瓦葺き工事が始まりました。

屋根工事では瓦の施工と漆喰仕上げが行われ、工期は7月15日から12月末までの予定です。

正殿の完全な復元は2026年の秋頃になるようです。

 

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2. 首里城再建に使用される瓦とは？

2-1. 破損した瓦の再利用

首里城の再建に使用される瓦は、正殿の火災で破損した瓦を再利用して作られています。

これらの瓦は粒度0.5mmまで細かく砕かれ、新たな瓦の原料の一部として活用されているのです。

再建には26種類、合計6万枚の瓦が必要で、そのうち約4万枚は平瓦、約2万枚は丸瓦で構成されています。

 

2-2. 復元瓦の特性

首里城に使用されるのは、沖縄の伝統的な赤瓦です。

以下、その赤瓦の特性をご紹介します。

• 厳しい気候に耐えるように作られており、高い耐久性を持つ
• 優れた断熱性が、暑い沖縄の気候でも室内温度を適度に保つ
• 瓦が重なり合う形状により、雨水の侵入を防ぐ優れた防水性能を発揮

 

3. 復興工事をデジタル技術で公開中！？

首里城の再建工事を担当する清水建設（株）は、
「見せる復興」を推進する国の方針に沿って、首里城正殿の復興工事の様子をホームページで公開しています。

↓こちらからご覧いただけます。
20240711_首里城正殿復元工事 (matterport.com)

↓実際の画面

現在公開されているのは瓦葺きがスタートする前の様子で、木造の仕組みを多様な角度から見ることができました。

 

利用者は、360°カメラで撮影された映像をバーチャルツアーで楽しめ、
現場の素屋根内を歩いているような体験ができます。

これにより、正殿の外装や工事の進行状況をリアルタイムで確認できます。

 

4. 【首里城の再建】まとめ

本記事では、首里城再建の概要や使用する瓦について、
それから現場の様子をデジタル技術で楽しめる新しい取り組みについて、ご紹介しました。

首里城の再建には、伝統的な沖縄赤瓦と現代のデジタル技術が活用され、
未来へ向けた新たな一歩を踏み出していることがお分かりになったかと思います。

 

次回、沖縄の『赤瓦』について詳しくご紹介します。

屋根リフォームや外壁塗装をご検討中の方も、この機会にぜひ、瓦の優れた耐久性や防水性能をご参考にされてはいかがでしょうか。

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